腎臓がんとは
腎臓がんとは、腎臓に発生するがんの総称です。
全てのがんの中で、比較的稀ながんとされています。腎臓がんは大きく「腎細胞がん」と「腎盂がん」に分けられます。「腎細胞がん」は、腎臓本体、尿細管内から発生するがんで、一般に言われる腎臓がんはこのタイプです。また「腎盂がん」は腎盂、尿管、膀胱、尿道の一部にできるがんです。この2つの腎臓がんの分類の他、小児で多く発生する「ウィルムス腫瘍」があります。日本人の腎臓がんの患者さんは毎年増加しています。男女の比率は約3:1と男性が多く、年齢的には40歳以上で起こりやすくなり、発がん年齢は約60歳で罹るのが一番多いと言われています。近年では腎臓がんの検査技術の進歩もあり、早期発見が可能となってきた事により、腎臓がん患者さんの弱年齢化が進んでいる病気の一つともされています。
腎臓がんの原因
腎臓がんが発症するはっきりとした原因は、今のところ解明されていません。しかし、発病リスク因子としては「肥満」「感染症」「腎不全」などが上げられます。また、ウィルムス腫瘍の発病原因は遺伝性の疾患と考えられています。
腎臓がんの症状
腎臓がんの主な症状は「腎機能の低下」「発熱」「出血に伴う血尿」「倦怠感」「腹痛」「脇腹の腫れ」「体重の減少」などです。ウィルムス腫瘍には吐き気や嘔吐が伴います。腎臓がんは初期の場合ほとんど無症状で、腎不全から発展した場合は、症状が出てもがんと判別するのが難しい病気です。また、腎臓がんの特徴の1つに「再発しやすい」ということが言えます。大きな腫瘍巣を取り除いたとしても、その周りには目に見えないくらい小さながん細胞が存在していることがあります。