当院の免疫細胞療法について
- Q 免疫細胞BAK療法は、いつから行われていますか?
- すでに十数年を超える治療実績があります。
免疫細胞BAK療法は、開発者の海老名卓三郎医学博士が平成5年に宮城県立がんセンター研究所免疫学部長に就任して以来研究が重ねられてきました。
- Q 免疫細胞BAK療法は、他の免疫療法と比べてどんな特徴が有りますか?
- 大きく分けて3つの特徴があります。
1つは、培養する免疫細胞数が約100億個です。他の免疫細胞療法では、約10~60億個ですので、圧倒的に数が異なります。2つ目は、がん細胞へのアプローチ、認識方法が異なります。もう1つは、特許取得済みのインターフェロン処理により細胞傷害活性を高める独自の方法です。
- Q NK細胞療法は、他の免疫療法と比べてどんな特徴が有りますか?
- NK細胞は正常細胞を認識し、それ以外の異常な細胞、つまりがん細胞を攻撃します。
BAK療法はガンマデルタT細胞、NK細胞、T細胞など複数の免疫細胞を全体的に増加させるのに対して、NK細胞療法は自然免疫であるNK細胞に特化して細胞培養する療法です。
- Q 樹状細胞療法は、他の免疫療法と比べてどんな特徴が有りますか?
- 免疫の司令塔である樹状細胞に人工がん抗原を加えることで、がん細胞に対して特異的なT細胞を誘導し、がん細胞に狙いを定めて集中的に攻撃します。点滴による投与ではなく、皮内もしくは皮下注射によるワクチン投与となります。また、当院の樹状細胞療法では、すべてのHLA型の患者さんに適用可能であるため、治療前のHLA検査の必要がありません。
- Q 免疫細胞療法は、何回受けたらいいのですか?
- 基本的には患者さんと医師との相談で決定します。
治療効果を判断する為、BAK療法では原則1クール12回を推奨しています。1クール終了後は、各種検査結果等を総合的に判断し、今後の治療方針を決定して行きます。NK療法、樹状細胞療法では1クール6回を推奨しています。
- Q 免疫細胞BAK療法は、過去何名ぐらい実施しているのでしょうか?
- きぼうの杜クリニックでは、平成20年8月の開院から現在(令和3年)まで、免疫細胞BAK療法の投与人数は、延べ2,300名を超える治療実績がございます。
- ⇒治療実績
- Q 免疫細胞療法は、先進医療に入っていますか?
- 現段階で、当院の免疫細胞療法は先進医療登録されておりません。
しかし、免疫細胞療法は全国の大学病院やがんセンター等で先進医療として登録され、部位・ステージを限定して実施されています。
- Q 免疫細胞療法は、副作用が有りますか?
- ご自身のリンパ球のみを点滴によって体内に戻す為、副作用はございません。
まれに38℃以上の発熱する場合がございますが、これはNK細胞も含めたCD56陽性細胞が免疫を刺激するサイトカインを大量に放出することにより起こる現象です。
- Q 免疫細胞療法は、抗がん剤治療との治療は併用できますか?
- 標準療法の抗がん剤治療との併用が可能です。
免疫細胞療法は、抗がん剤投与のタイミングから免疫療法のスケジュールを調整します。 - 医師との相談のもと、最適なスケジュールを作成します。
- Q 免疫細胞療法は、放射線治療との治療は併用できますか?
- 標準療法の放射線治療との併用が可能です。
免疫細胞療法は、放射線治療とのスケジュールを調整することにより、アブスコパル効果という相乗効果も期待できます。標的の腫瘍だけでなく離れている腫瘍も縮小させる効果です。 - 医師との相談のもと、最適なスケジュールを作成します。
- Q 免疫細胞療法は、どんな種類のがんに効果が有りますか?
- 基本的に、全固形がんに対し有効です。
BAK療法やNK療法の点滴は静注で行いますので、リンパ球が肺に最も到達し易い為、肺がんに特に高い効果があるとされます。また、BAK療法やNK療法では白血病が禁忌となりますが、樹状細胞療法では一部の白血病でも治療が可能となります。
- Q 免疫細胞療法は、がんが転移していても効果がありますか?
- 免疫細胞療法は血液を介した全身への治療ですので問題ありません。
手術療法や放射線治療のような局所的な治療の場合、原発巣を治療したことで転移巣が悪化することもありますが、その心配はありません。
- Q 免疫細胞療法を受けるための条件は有りますか?
- 最初の血液検査で、禁忌事項に該当しないことの他は特に条件などはありません。免疫細胞療法は自己の免疫細胞を使用する為、免疫力が落ちている状態では治療効果をあまり期待できません。
自分で食事が取れる事、自分で歩ける事(増やすリンパ球が有るとの判断で効果が期待できる為)ができれば治療効果が期待できます。
- Q 免疫細胞療法は、どの様な段階が効果的ですか?
- 早ければ早い程効果が期待できます。
免疫細胞療法は自己の免疫細胞を使用する為、がん組織が小さく免疫力が残っている状態での治療が効果的です。がん予防とがん治療、どちらの目的でも実施することが可能です。
- Q 診察スケジュールはどの様になっていますか?
- 完全予約制になりますので、まずはきぼうの杜クリニックにご連絡をお願い致します。
- 初診問診で医師と相談してスケジュールを決めていきます。医師との電話による無料相談も実施しておりますのでお気軽にご連絡ください。基本的には1ケ月に1~4回の治療となります。
- Q きぼうの杜クリニック以外で受けた場合、何か違いはありますか?
- きぼうの杜クリニックでは、通常14日サイクルで採血→点滴を行いますが、各提携医療機関ではそれぞれ1日ずつ輸送日数がかかる為、16日サイクルとなります。品質の劣化等がないように搬送管理しておりますので、品質上の違いはありません。
- Q 医療費控除を受けることが出来ますか?
- 当院の免疫細胞療法では、医療費控除の対象となります。
医療費控除の適用を受けるためには、確定申告の手続きが必要であり、その際にその年に支払った領収書の添付が必要となります。
- Q 治療費支払方法はどの様になりますか?
- 初回の治療費は採血後3日以内のご入金で、2回目以降のお支払いは採血日当日までに、きぼうの杜クリニックにご入金をお願いしております。提携医療機関で実施する場合は、医療機関により異なります。
⇒治療費用
- Q 採血して治療費を振り込みましたが、点滴が出来ない場合、治療費はどの様になりますか?
- 採血を行った時点で、全額の支払い義務が発生致します。
ただし、コンタミネーション等培養側の過失が認められる場合のみ、治療費を返還する場合もございます。
*上記内容については、患者さんと治療前に締結する医療契約および重要事項説明内でご本人様に必ず同意を頂いております。
- Q 血液検査結果で培養不可能なウイルス(HIV・HTLV)が検出された場合、治療費はどの様になりますか?
- 当院では事前の血液検査をお願いしているため、基本的に培養用の採血をする方は、HIV及びHTLVウイルスが陰性の方となります。しかし、当院では毎回の採血時に血液検査を実施しているため、免疫療法実施の途中でHIV陽性やHTLVウイルス陽性となる方がまれにいらっしゃいます。その場合、ウイルス自体を増殖させてしまう為、検出された時点で培養は中止となり投与はできませんが、すべての培養作業が行われているため、申し訳ありませんが治療費は全額支払いの義務が発生致します。
- *上記内容については、患者さんと治療前に締結する医療契約および重要事項説明内でご本人様に必ず同意を頂いております。