新型コロナとイベルメクチン

新型コロナ(COVID-19)感染症が猛威を振るっています。

医療の発達した現在でも、ウイルス感染症がいかに危険か思い知らされました。発生源が中国武漢のウイルス研究所かどうかはわかっておりませんが、こうもりウイルスの研究を行っていたのは事実のようです。多分、アメリカでもそれに近い研究はしていたと思われます。新型コロナに有効な治療薬や予防薬は、現在存在しません。トランプ前大統領は、コロナ罹患の際に抗体カクテルとクロロキンを使用しました。しかし現在、クロロキンは、有害であることが明らかになり米国食品医薬品局(FDA)から使用しないよう勧告されています。

そのほか、ノーベル賞を受賞した大村智博士が発見したイベルメクチン(寄生虫薬)がコロナに有効だという噂が広がり薬局などで手に入ることから争って購入され、枯渇すると動物用の製剤までも買い求めて服用されているようです。牛の体重は400 kg程度のようですので、牛用のイベルメクチンを人が服用すれば明らかに過剰摂取になります。

イベルメクチンの副作用は比較的に少ないのですが、吐き気や嘔吐、腹痛、発疹、黄疸などが出現するようです。アメリカではイベルメクチン服用による救急外来受診患者が急増し、コロナでアップアップの医療スタッフが悲鳴をあげているというニュースもあります。そこでFDAは、「イベルメクチンがコロナに有効との科学的データはどこにも存在しないので、COVID-19の治療や予防に使用することは推奨しない。動物用の薬剤をヒトが使用することは、極めて危険」との警告を出しています。

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/why-you-should-not-use-ivermectin-treat-or-prevent-covid-19

ツイッターでは「あなたは、馬や牛ではありません。危険ですから、服用してはいけません」とわかりやすく呼びかけています。イベルメクチンの有効性に関しては、日本とアメリカで大規模治験が進行中です。

結果を待ちましょう。